2017年 | プレスリリース?研究成果
反强磁性体におけるマグノン偏光の非相反性-マグノン旋光性とスピントロニクス素子への応用-
発表のポイント
- 反强磁性体においてスピン揺らぎの波(マグノン)の伝搬が方向に依存することを観测しました。
- この効果は光に対する旋光性と同様の効果であるが、マグノンに対しては初めての観测です。
- マグノンファラデー効果を利用したマグノン电界効果トランジスタ等への応用が期待されます。
概要
タイ王国マヒドン大学惭补迟补苍グループ、米国标準技术研究所驰补苍驳グループおよび东北大学多元物质科学研究所佐藤卓グループからなる国际共同研究チームは、反强磁性体を伝わるスピン揺らぎの波(スピン波もしくはマグノン)の非相反性を明らかにしました。反强磁性体では回転方向が逆の2种类のマグノンが存在することが知られています。これらは光に例えると右円偏光?左円偏光に対応します。通常の反强磁性体ではこれらのマグノンは同じ振动数を持ちますが、今回研究対象とした铜バナジウム酸化物ではこれらが方向に依存する异なる振动数を持つことが明らかになりました。振动数の违いはマグノン偏光角の回転に伝搬方向依存性(旋光性)をもたらしますが、このようなマグノン旋光性を示す磁性体は今回初めて见出されたものです。今回の研究结果から、旋光性を电场で制御する可能性(マグノンファラデー効果)も期待され、マグノン电界効果トランジスタなどの新奇なスピントロニクス素子の応用の可能性が拓かれました。
本研究成果は、2017年7月24日米国物理学会誌「Physical Review Letters」オンライン版に掲載されました。

図: 今回観測された反強磁性非相反マグノンの模式図
问い合わせ先
(研究に関すること)
多元物质科学研究所
教授 佐藤 卓(さとう たく)
罢别濒:022-217-5348
贰-尘补颈濒:迟补办耻*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
(报道に関すること)
多元物质科学研究所
広报情报室
罢别濒:022-217-5866
贰-尘补颈濒:辫谤别蝉蝉.迟补驳别苍*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)