2018年 | プレスリリース?研究成果
超高温度域まで强靭な新しいモリブデン合金の発明
1600℃でその强さを実証
【発表のポイント】
- 良好な破壊抵抗と优れた超高温强度を兼ね备えた新しいモリブデン合金(モシブチック合金)を発明。
- 1400°颁から1600°颁の超高温度域で高精度な强度测定に成功し、その高强度性を実証。
- 1 kgを超える鋳物の作製も可能で、金型等への応用展開によって超高温技術の発展に寄与。
- 摩擦搅拌接合用の搅拌ツールに応用し、インコネル600合金の接合に成功。
【概要】
东北大学大学院工学研究科知能デバイス材料学専攻の吉见享祐教授と材料システム工学専攻の佐藤裕教授らの共同研究グループは、室温から超高温度域まで强くて靭性に富んだ新しい耐热モリブデン合金(モシブチック合金)を発明し、その强度を1400°颁から1600°颁の温度范囲で高精度に测定することに成功しました。
ジェットエンジンや発电用ガスタービンの心臓部にあたる高温?高圧回転部には、ニッケル基超合金が使用されていますが、これら热机関のエネルギー効率を一层高めるために、新しい耐热材料、いわゆる超高温材料の开発が求められてきました。一方で、高温で高强度な材料は一般に脆くて壊れやすいという欠点を持っており、実用化に向けてこういった脆性の克服も课题とされてきました。
今回発明した合金は、高融点金属の一つであるモリブデンにチタン、ケイ素、炭素、ホウ素を适度な浓度で混ぜ合わせたもので、実験室内でも溶解?鋳造法によって健全で比较的大きな试料の作製が可能です。また、室温での破壊抵抗は、実用超硬合金と同等です。これらのことが、十分な试料サイズの确保につながり、1400°颁以上の超高温度领域でも精度良く合金の强度を测定することを可能にしました。测定の结果、耐热温度はニッケル基超合金よりもおよそ200°颁も高いことが见积もられました。
さらにこの合金で作製した摩擦攪拌ツールを使用することで、ニッケル合金であるインコネル(Inconel?) 600の摩擦攪拌接合(注1)に成功し,その优れた耐热性能を改めて実証しました。これにより、本合金の発明は、热机関の高効率化、信頼性の向上と共に、金属加工技术の高温化、高精度化に贡献するものとして大いに期待できます。
本研究成果の一部は、2018年7月11日18時(日本時間)に英国科学雑誌Scientific Reports(電子版)に掲載されました。

新たに発明された耐热モリブデン合金のミクロ构造。
【用语説明】
(注1)摩擦搅拌接合
被接合材料にツールを高速で回転させながら押し込み、被接合材料を溶融することなく固体のまま摩擦力で搅拌しながら接合する技术。
问い合わせ先
<研究に関すること>
东北大学大学院工学研究科
担当 教授 吉見 享祐
电话 022-795-7324
贰-尘补颈濒 测辞蝉丑颈尘颈办*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
<报道担当>
东北大学大学院工学研究科 情報広報室
电话 022-795-5988
E-mail eng-pr*eng.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)