2019年 | プレスリリース?研究成果
ナノの世界で現れる磁気の渦の高速直進運動を初めて実現 ~スピントロニクスの原理を駆使した新たな情報処理?蓄積技術へ~
【発表のポイント】
- ナノスケールの磁気の涡;磁気スキルミオンの工学利用に向けた革新的材料技术を开発
- 搁碍碍驰相互作用、顿惭相互作用、スピン轨道相互作用などのスピントロニクスの原理を巧みに利用し、室温での电流による直进运动の実现に初めて成功
- 新概念情报処理?蓄积デバイス応用に向けた重要课题を克服
【概要】
国立大学法人东北大学电気通信研究所の大野英男教授(现総长)、深见俊辅准教授、土肥昂尭博士后期课程学生らは、磁気スキルミオンと呼ばれるナノスケールの磁気の涡を工学利用する上での课题であったスキルミオンホール効果を抑制する新材料技术を开発して积层フェリ结合した磁気スキルミオンを実现し、これまで不可能であった室温での电流による直进运动の観测に成功しました。
磁気スキルミオンとは特殊な磁性体において现れるナノスケールの磁気の涡で、电流によってその位置を操ることができます。10年程前に初めて実験で観测され、それ以来新しい情报処理?蓄积デバイスの実现に向けて盛んな研究が行われてきました。デバイス応用を実现する上では、导入する电流に対して磁気スキルミオンが斜め方向に动いてしまう现象(スキルミオンホール効果)が大きな课题でした。今回研究グループは、スピントロニクスの诸原理を巧みに利用することで右斜め方向と左斜め方向に动くスキルミオンを贴り合わせた积层フェリ结合磁気スキルミオンの形成に成功し、かつ电流によって効率的に駆动されるように材料构成を设计することで、これまで不可能であった室温での直进运动を実証しました。この技术は磁気スキルミオンの応用に向けた重要课题を克服するものであり、新概念情报デバイスの実现に向けた大きな一歩になるものと期待されます。
本研究成果は2019年11月14日19:00(日本時間)に英国の科学誌「Nature Communications」のオンライン版で公開されました。

図1)磁気スキルミオン(下側)とそれを用いた情報記録装置の一部(上側)の模式図。磁気スキルミオン中の矢印は磁気モーメントの方向を表す。1個の磁気スキルミオンは球面上の全方向の磁気モーメントを有しており、これによって連続な変形で生成、消滅させることができない。このスキルミオンの有無を情報の"1", "0"に対応させることで、情報デバイスへ応用できる。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学电気通信研究所
准教授 深見 俊輔
电话 022-217-5555
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(报道に関すること)
东北大学 電気通信研究所 総務係
电话 022-217-5420
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