2020年 | プレスリリース?研究成果
サンゴは環境変化に合わせて産卵日を選ぶ 海水温や風速などの環境要因が同調的な産卵行動に与える影響を解析
【発表のポイント】
- サンゴ礁では、造礁性イシサンゴ类が初夏の満月に近い夜に同调的に产卵を行う「一斉产卵」が知られている。
- 本研究では、环境観测データとサンゴ礁における产卵観察データ、および过去の文献の调査を组み合わせ、「満月の日と产卵日との间のずれ(日数)」に影响する环境要因を统计的に検出する解析系を确立した。
- 「海水表面温度」「风速」「日射量」といった环境要因が、満月と产卵日とのずれに関係しており、これらの环境要因はそれぞれ异なる时期に异なる効果を持つことが明らかとなった。
- 本研究により、満月に応じたサンゴの产卵日は、复数の环境要因によって微调整されていることが示された。また、サンゴの繁殖行动に环境変动が与える影响を予测するための解析基盘を开発することができた。
【概要】
造礁性イシサンゴの「一斉产卵」は毎年、初夏の満月に近い夜に起こることから、月齢*1周期に合わせた何らかのシグナルにより引き起こされると考えられていますが、産卵月齢は一定ではなく、毎年少しずつ異なるため、予測が難しいことでも知られています。东北大学大学院生命科学研究科の丸山真一朗助教らと基礎生物学研究所の酒井祐輔研究員、お茶の水女子大学の服田昌之教授らのグループは、ミドリイシ属サンゴの産卵日が毎年満月からどれくらいずれるかが、海水表面温度などの環境要因によって説明できることを発見しました。これは、サンゴが環境変化に応じて産卵時期を微調整するように進化してきた可能性を示唆する重要な報告です。本研究結果は、1月22日付でBiology Letters誌(電子版)に掲載されました。

図1.ウスエダミドリイシ(Acropora tenuis)の产卵の様子。撮影:服田昌之。
【用语説明】
*1 月齢
新月を基準にして何日経过したかを表す数字。月の満ち欠けの状态におよそ対応しており、目安として使われる。
问い合わせ先
(研究に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科
担当 丸山 真一朗 (まるやま しんいちろう)
電話番号: 022-795-6689
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(报道に関すること)
东北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高桥 さやか(たかはし さやか)
电话 022-217-6193
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