2022年 | プレスリリース?研究成果
試験管の中で培養筋細胞を動かす新規技術?細胞診断法を開発 -寝たきり患者でも筋細胞運動負荷テストを可能に-
【本学研究者情报】
〇大学院医工学研究科病态ナノシステム医工学分野 准教授 神﨑展
【発表のポイント】
- 希少疾患である封入体筋炎注1患者より単离した筋卫星细胞注2を「特殊共培养システム」で分化?発达させ、その収缩能力を高めることに初めて成功した。
- 电気パルス刺激(贰笔厂)により、その収缩活动量を人為操作して运动负荷を与えると、疾患原因タンパク(罢顿笔-43)の异常局在が惹起されることを発见した
- 运动性に障害のある筋疾患の场合でも、「特殊共培养システム」を活用することで「运动负荷テスト」などの高次机能诊断を行うことを可能にした。
【概要】
骨格筋细胞では、适切な「培养筋细胞系」に乏しいため、培养実験系において筋细胞の高次机能を调べることが困难でした。
东北大学大学院医工学研究科病态ナノシステム医工学分野の神﨑展准教授らの研究グループは、希少筋疾患を含めたさまざまな筋疾患を解析するための「特殊共培养システム」を确立し、それを用いた画期的な细胞诊断手法を确立しました。封入体筋炎患者から採取した筋细胞では、运动负荷刺激により、疾患原因タンパクの一つである罢顿笔-43の异常な局在変化が引き起こされることが见いだされました。この"培养系でヒト筋细胞を运动させる"という「特殊共培养システム」を活用すれば、実际に走ったり运动したりすることが困难な筋疾患であっても、患者から採取した筋卫星细胞を「特殊共培养システム」へと适応することによって「运动负荷テスト」などを"培养系"で実施するなど、高次筋机能诊断を行うことが可能となります。
この新技术は、さまざまな筋疾患においても、収缩活动に依存して引き起こされる障害の仕组みの解明に寄与するだけでなく、それらの疾患筋细胞の机能诊断、治疗薬剤のスクリーニング、さらに、将来的には筋疾患に対する个别化医疗指针にも画期的な贡献をもたらすことが期待されます。
本研究成果は、2022年1月20日、国際科学誌Scientific Reports誌(電子版)に掲載されました 。

図1.ヒト筋管细胞の収缩能発达を促す特殊共培养システムとその応用
【用语解説】
注1.封入体筋炎:希少难治性筋疾患の一つであり日本には1000?1500人の封入体型筋炎患者がいるとされる。主に50歳以上で発症する慢性进行性の筋疾患で、筋力低下と筋萎缩が起きるが、その病态机序は不明である。
注2.筋衛星細胞: 骨格筋組織内に存在する単核の筋幹細胞であり、筋損傷の修復時などに増殖?分化し細胞融合することで筋線維を再生?増強する。培養系においても分化誘導により互いに融合して多核の筋管細胞を形成することができる。
问い合わせ先
东北大学大学院医工学研究科
病态ナノシステム医工学分野
准教授 神﨑 展(かんざき まこと)
电话番号:022-795-4860
Eメール: makoto.kanzaki.b1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(取材に関すること)
东北大学大学院医工学研究科
贰メール:产尘别-辫谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
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