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腸内微生物叢改善による子牛の難治性下痢症の改善 ~糞便移植の有効性を裏付ける科学的メカニズムを探索~

【本学研究者情报】

〇大学院农学研究科 教授 野地智法

【発表のポイント】

  • 难治性下痢症を発症する子牛に対する粪便移植1により、70%もの割合で、その症状を剧的に改善させることに成功しました。

  • ドナーからレシピエントに移行すべき肠内细菌としてSelenomonas属を同定しました。
  • 粪便移植の効果を期待する上で、ドナーもしくは移植前のレシピエントの粪便中に低値で抑えるべき复数の代谢物を特定しました。
  • 粪便移植の优良ドナー选抜を目的としたシミュレーションにより、Sporobacter属を粪便バイオマーカーとして有用な细菌として定义しました。

【概要】

子牛の下痢症がもたらす経済损失は年间10亿円と甚大であり、その治疗としては抗菌薬が多用されているのが现状です。しかし、家畜生产现场から生まれる薬剤耐性菌が世界レベルの问题として取り上げられており、抗菌薬のみに依存しない、新たな疾病制御技术の确立が急务とされています。

东北大学大学院农学研究科 食と農免疫国際教育研究センターのIslam Jahidul特任助教、野地智法教授および、千葉県農業共済組合 北部家畜診療所の田中秀和副所長らの研究グループは、糞便移植による子牛の下痢症制御を可能にするための研究基盤を構築しました。

肠内に生息する微生物は、个体の健全性を保つ上で重要な役割を有していることが、近年の研究から次々と明らかにされています。今回、难治性に至った下痢症を発症するレシピエント牛に対し、健常ドナー牛より採取した粪便を移植することで、その症状を剧的に缓和させることが可能であることを実証しました(図1参照)。加えて、子牛の下痢症制御を目的とした粪便移植が効果的である理由を、ドナーとレシピエントの粪便を用いた细菌丛解析2(メタゲノム解析)および代谢物解析3(メタボローム解析)により解明し、有効性に関わる细菌および代谢物を探索することに成功しました。

本研究成果は、2022年2月21日午前1時(英国時間)に英国BioMed Central (BMC)社が発行する科学誌Microbiomeに掲載されました。

図1:子牛の难治性下痢症制御を目的とした粪便移植技术

【用语解説】

※1 粪便移植
健康牛より採取した粪便を速やかに生理的食塩水で悬浊し、それをガーゼで滤すことで调整した粪汁を、下痢症発症牛の直肠内にカテーテルを用いて、経肛门より注入する技术。

※2 细菌丛解析
サンプル(例:糞便)中の細菌群集よりゲノムDNAを抽出し、細菌が共通して有し、かつ系統分類が可能な16S rRNA遺伝子の配列を決定することで細菌叢を解析する方法。

※3 代谢物解析
サンプル(例:粪便)中に含まれる低分子物质(例:糖リン酸、アミノ酸、核酸、有机酸、単/中锁脂肪酸、ビタミン、ジペプチド)を网罗的に特定するための方法。

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问い合わせ先

(研究に関すること)
东北大学大学院农学研究科 食と農免疫国際教育研究センター
教授 野地智法
TEL: 022-757-4312
E-mail: nochi*tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

(报道に関すること)
东北大学大学院农学研究科 総務係
TEL: 022-757-4003
E-mail: agr-syom*grp.tohoku.ac.jp
(*を蔼に置き换えてください)

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