2022年 | プレスリリース?研究成果
空気中の水分の脱挿入が容易な層状構造化合物を発見 -低温廃熱の蓄熱材料として幅広い環境下での応用に期待-
【本学研究者情报】
〇金属材料研究所 教授 市坪 哲
【発表のポイント】
- 层状构造を有しカリウムを含む二酸化マンガンが、高速で繰り返し使える低级廃热用蓄热材料として利用可能であることを発见しました。
- 层状二酸化マンガンの吸放热は、水分子のインターカレーション机构※1という新しい蓄热机构によって生じることを解明しました。
- 工场廃热の回収、昼间の太阳热を利用して蓄热し、夜间暖房、自动车エンジンの暖気など幅広い応用が期待されます。
【概要】
二酸化マンガンは電池の電極活物質に用いられるとても身近な材料ですが,蓄熱材料として積極的に活用された例はありませんでした。东北大学金属材料研究所の畠山拓也氏(东北大学大学院工学研究科 博士課程学生)および市坪哲教授、岡本範彦准教授らの研究グループと株式会社リガク熱分析機器事業部は、二酸化マンガンの結晶構造が異なる各種の相(多形※2)に関する広范な调査の结果、层状构造を有する二酸化マンガンが、繰り返し使える高性能な蓄热材料として利用可能であることを発见しました。また、この层状二酸化マンガンの吸放热反応は、大気中の水分子のインターカレーション机构によって起こることを明らかにしました。この吸热反応を利用した蓄热は、低级廃热程度にあたる120-150℃という低温度で可能であり、优れたエネルギー密度、可逆性および反応速度を実现します。蓄热した层状二酸化マンガンの発热効果は、室温付近でも空気中の水分(湿気)を自然に吸収させることで容易に利用できるため、昼间の太阳热を利用した夜间暖房、机械暖気、热电発电など幅広い环境下での応用が期待されます。
本成果は、2022年3月17日に、Nature Communications誌にオンラインで公開されました。

図 层状二酸化マンガンδ-碍0.33惭苍翱2?苍贬2翱の水インターカレーション反応
【用语解説】
※1インターカレーション机构、インターカレーション反応
层状构造などの结晶がその结晶构造を保ったまま、イオンや分子を结晶构造中の空隙に収容する可逆的な化学反応。
※2 多形
同一の化学组成で存在する异なる结晶构造の相。例えば、惭苍翱2にはα(ホランダイト相)、β(パイロルサイト相)、搁(ラムズデライト相)、γ(インターグロウス相)、δ(バーナサイト相)、λ(欠陥スピネル相)などが存在する。
问い合わせ先
◆研究内容に関して
东北大学金属材料研究所
构造制御机能材料学研究部门
教授 市坪 哲
罢贰尝:022-215-2547
贰-尘补颈濒:迟颈肠丑颈*颈尘谤.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
◆报道に関して
东北大学金属材料研究所 情報企画室広報班
罢贰尝:022-215-2144 贵础齿:022-215-2482
贰-尘补颈濒:辫谤别蝉蝉.颈尘谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫(*を蔼に置き换えてください)
东北大学は持続可能な开発目标(厂顿骋蝉)を支援しています