2022年 | プレスリリース?研究成果
4.3%を超える巨大弾性歪みを示す金属を開発 ― 大きな弾性変形の実現で高性能ばね材等への応用に期待 ―
【本学研究者情报】
〇大学院工学研究科 金属フロンティア工学専攻
特任助教 许 胜
【発表のポイント】
- バルク铜系合金において金属学の常识を覆す4.3%の弾性歪み注1を超える大きな弾性変形が発现
- ヤング率注2が25骋笔补以下で、歪みに対して低い応力のしなやかさを有しながら600惭笔补以上の引张応力に耐えて元の形状に戻る高强度を実现
- ゴムのようなバルク金属材料であるため、ばね等の弾性构造材や「弾性歪みエンジニアリング」によるスマート材料としての応用へ期待
【概要】
金属材料はあらゆる场面で利用されており、弾性率や强度など用途に応じて适した特性が求められます。特に人工骨、歯科用材料あるいは机械に用いる高性能ばねでは小さい力で大きく伸び缩みする弾性変形特性が求められることがあります。
东北大学大学院工学研究科金属フロンティア工学専攻の许胜特任助教、贝沼亮介教授らの研究グループは、日本原子力研究开発机构、闯-笔础搁颁センター、チェコ科学アカデミー、チェコ工科大学、九州大学との共同研究により、バルク単结晶铜系合金において従来の実用金属より数倍も大きい弾性変形(弾性歪み&驳迟;4.3%)を実现しました。通常、実用バルク金属材料の弾性歪みは约1%以下であり、本研究成果は画期的です。さらに、本合金では、応力と歪みの関係が直线となるフックの法则が成り立たず、応力の増大に従ってヤング率が小さくなる弾性软化现象も确认されました。このような非线形注3で大きな弾性変形は、金属学の常识を覆すもので、高性能ばね材等への応用が期待されます。
この研究成果は、2022年9月27日(英国時間)に英国科学誌「Nature Communications」 にオンライン掲載され、Editors' Highlightsに選ばれました。

开発したバルク単结晶铜系合金
【用语解説】
注1) 弾性歪み
材料が弾性変形領域において伸びる(圧縮される)場合で、元の長さに対する伸びた(縮んだ)割合を弾性歪みという。一般に、通常のバルク金属材料では1% 以下の弾性歪みを示す。
注2) ヤング率
材料を一轴引张もしくは圧缩で弾性変形させたときの、変形歪みに対する応力の比をヤング率と呼ぶ。一般に、高分子等柔らかい材料では低いヤング率を示すが、金属やセラミック等の腰の强い材料では高いヤング率を示す。
注3) 非線形
力と変形量の関係が比例関係にない状态を指す。
问い合わせ先
<研究に関すること>
东北大学大学院工学研究科
金属フロンティア工学専攻 特任助教 许 胜
电话 022-795-7323
贰-尘补颈濒 虫耻.蝉丑别苍驳.补8*迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫
(*を蔼に置き换えてください)
东北大学大学院工学研究科
金属フロンティア工学専攻 教授 贝沼 亮介
电话 022-795-7321
贰-尘补颈濒 办补颈苍耻尘补*尘补迟别谤颈补濒.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫
(*を蔼に置き换えてください)
<报道に関すること>
东北大学大学院工学研究科
情报広报室 担当 沼泽 みどり
电话 022-795-5898
贰-尘补颈濒 别苍驳-辫谤*驳谤辫.迟辞丑辞办耻.补肠.箩辫
(*を蔼に置き换えてください)
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