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ガラス越しのレーザー照射でナノ加工を実現 空気との界面での光の全反射によって加工分解能が飛躍的に向上

【本学研究者情报】

多元物质科学研究所 准教授 小泽祐市

【発表のポイント】

  • 材料と空気の界面での光の反射?屈折の効果を详细に検讨することで、レーザー微细加工における加工分解能を飞跃的に向上できる条件を発见しました。
  • ガラスの里面にベクトルビームと呼ばれるレーザー光を照射して里面に集光させると、里面にはレーザー波长の1/16程度となるナノメートルスケールの微小な穴が形成されました。
  • 半导体产业を始めとしたレーザー微细加工の応用分野でのさらなる微细化?高精度化に向けた新たな加工方法を提案します。

【概要】

レーザー光による穴あけ、切断などのレーザー加工技术は、自动车や半导体产业、医疗器具などの製造过程において重要な役割を果たしています。近年は、小型部品や精密机器に対する加工精度や加工分解能の向上が强く求められており、これを达成するレーザー加工技术の开発が喫紧の课题となっています。

东北大学 多元物質科学研究所の津留志音 大学院生(同 大学院工学研究科)、小澤祐市 准教授、上杉祐貴 助教、佐藤俊一 教授のグループは、ベクトルビーム(注1)と呼ばれる特殊なレーザー光をガラスの里面に集光する条件において、ガラス界面での全反射(注2)の効果を使うことで界面近傍に极めて微小かつ高强度の集光点を形成できることを明らかにしました。このような条件でレーザー加工を行うと、使用した近赤外光の波长1040ナノメートルの1/16程度に相当する直径67ナノメートルの非常に小さな加工穴が得られることを実証しました。本结果は、集光したレーザー光を用いた材料の直接加工でのさらなる微细化?高精度化へ向けた新たな技术基盘となることが期待されます。

本成果は、2024年3月1日(米国時間)付で光科学分野の専門誌Optics Lettersに掲載されました。

図1. (a)放射状の偏光分布を持つリング状ベクトルビームのガラス裏面への集光の模式図。(b) ベクトルビーム(波長1040 ナノメートル)に対してリングマスクの外径?内径比(レンズ直径に対する比率)を変えながら開口数1.4の油浸対物レンズでガラス裏面に集光した場合の界面でのスポットサイズを各条件で計算した結果。界面で全反射となる臨界角の条件(矢印)で最小サイズが得られる。

【用语解説】

注1. ベクトルビーム
光は电磁波であり、电场(磁场)は时间的に振动する性质を持つが、その振动方向がそろっている状态を偏光と呼ぶ。偏光方向がビーム断面において分布を持つビームをベクトルビームと呼ぶ。特に、半径方向に放射状に偏光したビーム(径偏光とも呼ぶ)は、その轴対称に起因した様々な性质を生み出すことができ、近年注目されている。

注2. 全反射
屈折率が大きい媒质から小さい媒质に光が入射する际に、大きな入射角で入射光が全て反射される现象。水中から水面を见た际に、镜のように见える场合は全反射が起こっている。透过侧媒质での屈折角が90度となる入射角を临界角と呼び、ガラスと空気での界面では入射角が40度程度で生ずる。本研究では、この临界角の条件でベクトルビームを集光することが重要であることが明らかになった。

详细(プレスリリース本文)※3月12日に订正版へ差替え PDF
※5页【论文情报】のタイトルを订正いたしました。

问い合わせ先

(研究に関すること)
东北大学多元物质科学研究所
准教授 小澤 祐市
TEL: 022-217-5146
Email: y.kozawa*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(报道に関すること)
东北大学多元物质科学研究所 広報情報室
TEL: 022-217-5198
Email: press.tagen*grp.tohoku.ac(*を@に置き換えてください)

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