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大野英男総長

新年明けましておめでとうございます。

2020年は新型コロナウイルス感染症が世界を席巻し、最后まで大変な年でした。新年を迎え、なお事态は流动的ですが、今年こそ、人类がパンデミックの困难を乗り越え、新たな一歩を踏み出す年になるよう期待しています。

さて、新型コロナウイルス感染症は、我々の社会の本质的な课题を露呈させただけではなく、世界の変化を加速し、めざすべき未来の轮郭を浮き上がらせました。ワクチンが普及する今年は、パンデミックのダメージからの回復のために国や文化の壁を越えて协働し、新たな社会のデザインを模索する年となります。

确かに今年の世界経済フォーラムのテーマは「グレートリセット」ですし、欧州连合は「よりグリーン、よりデジタル、よりレジリエント」を実现する経済対策を発表しました。どちらも、コロナ祸における変化から、より强靱な未来を构筑するために経済的?社会的基盘のリセット、リカバリーを构想したものです。わが国も、コロナ対応、デジタル、グリーン、そしてより强靱な国づくりをすることを首相が施政方针演説で明らかにしました。

これらの动きは、今年で东日本大震灾から10周年となる私たちが取り组んできた「復兴と新生」に大きく重なるものです。2011年3月11日の発灾直后、本学は4月に灾害復兴新生研究机构を设立。灾害科学国际研究所の创设を含む8大プロジェクトを推进すると共に、构成员の自発的な取组である復兴アクション100+を展开しました。2015年7月に公表した「社会にインパクトある研究」は、より広范な30の社会共创プロジェクトへと、これらを进化させたものです。感染症や资源?环境などのグリーン、デジタル、さらには社会と科学の関係や格差についてもカバーしています。

奇しくも同じ2015年は国际协働の3大枠组みが制定された年でもあります。3月には国际的防灾指针として「仙台防灾枠组」が、9月には「持続的开発目标(厂顿骋蝉)」が、12月には気候変动抑制に関する「パリ协定」が採択?制定されています。グレートリセットも、欧州连合の経済対策もこれらの方向性と轨を一にするものです。その意味で东日本大震灾を契机にした东北大学の取组は、国际潮流を先取りしたものと言えます。

ポストコロナ时代を迎えるにあたって、アカデミアが社会に対して果たす役割はかつてないほど大きくなっています。科学とデータに基づく文理を横断した総合的な知の探究やイノベーションの创出が、未知の感染症や低频度巨大灾害、気候変动への対応に必须であるばかりではなく、未来を构想し平和で公正な人类社会を実现するために求められています。わが国を代表する研究大学である东北大学にとっても、ポストコロナの社会に向け、より大きな役割を果たし人类社会に贡献することが期待されています。

私たちがこの期待に応える存在になるためには、これまで前提としてきた国立大学の枠组みや制约を超えて、大学そのものの机能を拡张することが必要です。変化を恐れず、社会への働きかけを强め、组织としての开放度を高めて、真に世界を舞台とした教育?研究?価値共创を展开する、そのような挑戦、いわば大学の存在自体のグレートリセットともいうべき取り组みを私たちは进めていかなければなりません。この决意を駆动力として、グリーンでレジリエントな社会デザインに向けた総合知の探究、学部段阶から大学院に至るまでの教育の国际化とディシプリン横断型教育への移行、サイエンスパークをはじめとする真の社会共创场の创造、大学発ベンチャーに代表される知の価値化の加速、そしてこれらの活动を持続可能なものとする経営基盘の强化に取り组む必要があります。

コロナ危机の到来と同时に、研究大学にとって大きな変革期が访れています。これまでに进めてきた、世界の有力大学と伍していく研究大学の歩みをさらに一层加速するべく、ともに考え行动する一年としたく思います。

令和3年1月4日


东北大学総长

大野 英男

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